私たちは、滋賀県守山市地域振興課が力を入れている「びわイチ」の活動がSDGsの11番「住み続けられるまちづくりを」に関連した活動であると認知した。その上で、これまでの活動がまちづくりにどのような影響を与えたか、今後はどのうな活動を考えているのかを伺いたく、取材を行った。
ビワイチサイクルツーリズム
ビワイチとは、琵琶湖一周の略で、自転車で琵琶湖を周るという地方創生の観光政策の一つである。自転車で地方創生をするきっかけとなったのは、2015年の自転車ブームである。また、しまなみ海道が自転車を軸にした観光振興に成功していた点もあり始まった。そこで、ビワイチの発着地である守山市は、自転車を軸に琵琶湖岸エリアの観光振興、そして守山市全体の活性化と経済効果を目標としてビワイチを取り組んでいる。ビワイチの取り組みによる成果として、サイクリストは、年々増え続け令和元年の琵琶湖一周したサイクリストは、10万9000人、琵琶湖周辺のサイクリスト全体では21万人もの参加者となった。また、民間投資も進み、ホテル、民間施設、近隣飲食店、コンビニが賑わいを見せている。
利用者重視で持続可能な取り組みへ
取材では、担当者のビワイチに対する熱意や取り組みの成功のための信念を生で感じることが出来た。取材先の守山市地域振興課の杉本様によれば、「自分が取り組むことが、世の中に求められていることかを常に考える。」と述べられており、その姿勢が現在のビワイチの政策に表われていると理解することが出来た。また、同市の活動のモットーを伺った際に、杉本様が「サスティナブルかどうかの自問自答」を格言としていると述べられていて、同市としてはSDGsを意識をしていないものの普段の活動がSDGsの目標達成に不可欠な持続可能な取り組みにつながっていることを感じることが出来た。
芝浦工業大学 びわ湖SDGsツアーについて
芝浦工業大学 びわ湖SDGsツアーでは、2020年8-9月にかけて滋賀県内のSDGsを実践者への取材・記事作成を行う「SDGs Studios」プログラムを実施しました。今回は、新型コロナウイルス感染症の影響により全てオンラインで、受講生が滋賀県内の取り組みを調べながら、自身の興味・関心をもとにグループメンバーと協働で記事作成に取り組みました。